2009/1/1 木曜日

いい漢字『闇』と『光』

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 17:54:17

『闇』(あん)は形声文字であり 声符は「音」(おん) 

「暗」は古くは『闇』(あん)と書かれ 「音」とはもと目に見えないもの 

視覚ではとらえがたく かすかに聞くことのできるものをいい 日食や月食をも『闇』という

 

『光』(こう)は会意文字であり 「火」と「儿」(じん)とに従う

人の頭上に火光をしるし 火を掌(つかさど)る人を示す

『火』は古代において 極めて神聖なものであったから

これを聖職として掌るものがあった

 

毎年1月1日 年の初めの恒例行事として 「初日の出」と「神社詣り」を欠かさない

浜松に来て25年を過ぎたが 雨や曇りで「初日の出」を拝めなかったのは

わずか2回程度だろうか 過去には羽田から飛行機で飛び立ち

富士山上空を旋回して待機し 初日の出を機内から拝んで帰って来たこともある

大体浜松の日の出は 午前6時55分前後である

最初は遠州灘の海岸で 海から昇る朝日を拝んでいたが

やがて標高430mの山の中腹で 標高400mくらいのところに

展望のきく 開けた場所があり

最近ではもっぱら この場所から朝日を拝んでいる

遠州灘でも 大体水平線には雲がかかり

実際に水平線から昇る朝日は 一度も見たことがなかったし

山からの初日の出も 雲の間から昇ってくる

今年は天候に恵まれ 水平線から昇る朝日を期待したのだが

やはり 水平線近くには雲が重なり雲間からの日の出となった

毎日のように 朝日は見ているものの

1月1日に見る日のでは 神々しく見えるから不思議である

古事にのっとり 日の出の瞬間に二礼二拍して手を合わせ祈る

毎年の事だが 世界の平和と家族の無事健康を祈っている

 

自宅を出るのは大体6時頃で 外は真っ暗

寒い年には 車のフロントガラスに真っ白に霜が降りる

朝からお湯を掛けたり あわただしくなる

現地まで大体40分程度かかるが 一度だけ出足が遅れて

的地に届かなくなり 途中から初日の出を拝んだことがある

自宅を出る頃は 辺りは真っ暗闇であるが

現地に着くころには 東の空はオレンジ色に染まり

直ぐにでも 日の出がありそうに思えるが

やはり 気象庁から発表された時間にならないと日の出は拝めない

街から遠いこともあって 大体車で10台前後30人くらいの人が集まる

遠くは豊橋方面からも来る人もいる やはり人家や畑からの初日の出では

有難味がないのだろうか

 

家を出る頃は 「日の出前が最も闇が深い」の言葉通り真っ暗闇であるが

その分 星がきれいに見える

昨年は世界的な悪い出来事が多々あり また国内でも政治の混迷が続いた

初日の出は 天気さえ良ければ拝むことが出来るが

誰もが昨年通りのことをやっていたのでは 世の中は変わらない

中国やソ連のような 社会主義国も体制が崩壊して

経済に関しては 資本主義社会と大差がなくなり

このことは 社会主義という仕組みが完全ではなかったことを意味する

また米国発のサブプライムローン問題は 資本主義が不完全であることを露呈した

国の体制の中心に何を置くかで 政治体制は変わってくるが

昨今の世界の問題は 政治体制だけでなく宗教の問題も関係しており

これから 世界では何をよりどころとして政治を進めて行けば良いか

混迷して 先が全く見えないように思える

日の出のように ただ待っていれば答えが見えて来るのではなく

人間にとって 地球や世界にとって何が大切なのかを考え行動しなければならない

資本主義経済は ゆるやかなインフレを前提としているが

実際にはデフレ経済が 世界中を覆っており

真っ暗闇の中を さまよっている状況である

人は経済成長の中で 多くの物質を得た替わりに

一方では 地球環境の汚染拡大や 豊かな国と貧しい国との格差を広げ

そのことに端を発した テロが後を絶たない

暗闇にこそ星は輝いて見える 『光』とは自然から与えられるものでなく

先人が 人の手により 『火』を明かりとしたように

世界経済が闇の中にある今こそ 何が大切かが見えてくるチャンスでもある

今年行うことが 自らに対して あるいは家族に対して

さらには 周囲の人々にとって 幸せをもたらすものでありたいと願う

2009/1/1 J/N

 

2008/10/15 水曜日

いい漢字『順』順風満帆

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 20:39:05

『順』は形声文字であり 声符は「川」(せん) 「川」に「馴」(じゅん)の声がある

「川の流るるは順の至りなり 故に字は頁(けつ)・川に従うて会意

而して川声を取る」とあり 頁は人の礼装した儀礼の姿であるから

川流れの順なるにこの形を用いる要なく これは水流に臨んで行われる

安全を祈る 儀礼を意味する字とすべきであり

安全を保証されることが 順の初義であろう

以上 平凡社刊 白川静著 「字統」より

 

「順風満帆」(じゅんぷうまんぱん)の 「順風」とは追い風のことで

追い風に帆をいっぱいにふくらませて 水面をすべるように進む船の様子から

万事順調に 思い通りに物事が進行することを言う

 

ここ一週間 米国で始まった金融危機は世界へと飛び火し

一時は大恐慌になる可能性も 取り沙汰されていた

それでもヨーロッパ各国が 自国の金融機関に資本注入するという

かって日本でバブルがはじけ 金融不安が起こったときに行った手法を踏襲した

日本の場合は 日本国内のそれも不動産がらみのことであったが

今回は アメリカを発端として世界中に波及する状況になっている

その原因となっているのが 「証券化」と呼ばれる手法で

かってバブルの頃に 日本でも「抵当証券」と呼ばれるものがあり

バブルの崩壊によって 紙切れ同然となった

「抵当証券」の場合は 持っている人に明確な形で分かったが

今回のアメリカ発の「証券化」は 複雑な方法をとっているため

サブプライムローンの 破綻の影響を受ける側に明確になっていない

今後時間が経つことにより その被害が明確になってくると言われている

トランプの「ババぬき」のやり方の一つに ジョーカーを使わず

どのカードを抜いたか 分からないように伏せた状態で一枚を抜くやり方がある

各プレイヤーには どれがジョーカーなのか最後まで判らず

ジョーカーと同じ数値のカードは 全部で3枚あるので

運良く最初に2枚を揃えれば ジョーカーにはならないが

残った一枚はジョーカーとなり 最後まで残ってしまう

今世界中の投資家が どれがジョーカーなのか判らないまま

恐怖におののいている 状態にある

 

専門家の見方だと 米政府が用意した75兆円では全く足りず

日本の規模に比べると 5〜10倍規模の資金が必要とされることから

米国の金融不安を一掃するには 1,000兆という途方もない額が必要との見方もある

色々言っても 本来社会主義陣営であるロシアや中国も

現在では資本主義経済にドップリつかり 今回の金融危機の影響を強く受けている

本来資本主義経済は ゆるやかなインフレを前提としているが

日本では20年前に そして米国では最近になって

不動産の価格が下落するという 資本主義経済の根幹を揺るがす事態となった

一昔前は 紙幣と金や銀との交換を保証する通貨制度だったが

現在は全く保証のない通貨制度である このために変動相場制により

強い通貨と弱い通貨の 交換比率(為替相場)によってバランスをとっている

最近はヨーロッパが比較的好調なために ユーロに対しては円安が続いていた

しかし ここ最近はヨーロッパの景気にも翳りが出て

ある程度の水準まで 戻してきている

ドルとの関係は どちらが強いかという比較でなく

どちらが弱いかで レートが決まるという状況が続いている

 

一頃前まで成長の象徴とされていた BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国)にも

今回の影響が及んでいる 特に中国はその影響が強く出ており

北京オリンピックを待たずに 株価は下落を始め

現在は高値の半分以下の 株価水準になっている

今回の米国発の金融危機の影響は これから徐々に影響が出てくる

日本のバブル回復に 10年の歳月がかかったが

今回の場合 それ以上の期間がかかる可能性もある

産業革命から始まった 産業の移動は

賃金水準の高い国から 低い国へと移って行き 

先進国と言われる国々は マネーゲームに依存した

株式 商品 不動産などを複雑に組合わせ

ハイリスク ハイリターンな商品を開発し

いつかは誰かが引く ババぬきのババを

自分だけは引かないと信じて 「順風満帆」を演出し

猛進した結果が 今回の金融危機である

麻生首相は自慢げに 日本の過去の経験を進言したと言うが

米国でも1985年頃に 一度バブル崩壊を経験しているのに

結局同じことが繰返されている 資本主義も社会主義もどちらも正しくないとすれば

新たな考え方が必要となるが 環境を考えた「地球経済学」などが

今後の考え方の よりどころになってくれれば

もっとゆっくりと自然を大切にし 民族間の争いも少なくなるであろう

得ることばかりを考えるのでなく 失くしたものを考えることが

愚を冒さないためには 必要なことと思われる

2008/10/15 J/N

 

2008/9/21 日曜日

いい漢字『酒』酒池肉林

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 8:21:36

『酒』は形声文字であり 声符は「酉」(ゆう)

「酉」は酒樽の形で 『酒』の初文

『酒』は水穀の精 熟穀の液として古くから神事に用いられ

古い祭政的国家では 『酒』によって神人一体の至境を具現することが

政治の要諦とされた

以上 平凡社刊 白川静著 「字統」より

 

「酒池肉林」(しゅちにくりん)とは 贅沢の限りをつくした豪勢な宴会

一般的には みだらな乱痴気騒ぎをいう

中国殷(いん)の紂王(ちゅうおう)が 酒で池をつくり

肉を林のようにつるし その間を裸の男女に走り回らせて

酒宴を開いたという故事から

 

中国から伝わった熟語には 誇大な表現が多くあり

さらに 日本での解釈が尾ひれをつける場合がある

この「酒池肉林」も 伝わる過程で卑猥なイメージに変わったケースである

中国の歴代の王の中で 「夏の桀王」と「殷の紂王」の二王は

古代中国における 暴君淫主の典型と言われ

人並み優れた 才知武勇の持ち主にもかかわらず 

その最後は 妹喜と姐己という艶女毒婦に魂を魅せられ

理性を失い酒色に溺れ 身も国をも滅ぼしてしまった

寵愛する女性の歓心を買うために 帝王として持てる権力と富力を費やして

「酒池肉林」の遊びを 行っていたものと推測される

 

夏の桀王は 征服した国から貢物として献上された妹喜に心を奪われ

妹喜のために宝石や象牙をちりばめた 豪華な宮殿を造り

妹喜の希望に応えて 国中から三千人もの美少女を集め

五色の衣をまとわせて 一大舞楽を行った

やがて舞楽も見慣れてくると 妹喜の提案で宮廷の一角に大きな池を掘らせ

底に真っ白な砂利を敷き詰めて 芳醇な香りの美酒が注ぎ満たされ

池のまわりには 丘になぞらえて肉の山が築かれ

立ち木のかわりには 脯肉の林が作られた

桀王は妹喜とともに 小船に乗って酒の池に浮かび

三千の美少女たちが 池のまわりで音楽にあわせて舞い踊り

合図の鼓が鳴れば 池に駆け寄って酒を飲み

林の脯肉をむさぼり食うのを 心地良さそうに眺めていたという

このような生活の連続で 国庫は困窮し人心の離反を招き

夏朝の滅亡へとつながったのは 当然の成り行きであった

 

夏の后桀の前例に学び 婦人の色香に惑わされるな

贅沢や享楽を慎みなさいという 西伯はじめ忠臣の忠言をよそに

それどころか桀王の振舞いを 殷の紂王はお手本とした

紂王の心を虜にしたのは 世にも希なる美貌と淫奔さを併せ持つ毒婦姐己で

姐己のあくことを知らぬ欲望を満足させるために 領民から貨幣や穀物を召し上げ

倉庫に山と積み 国中の珍獣奇物を宮中に召し上げた

また莫大な物資と人力を使い 豪華な宮殿と庭園が造られ

池には酒を満たし 酒かすを丘とし 肉を吊り下げて林に見立てる

楽師に命じて 淫らな音楽を作らせて演奏させ

その音楽に合わせて 一糸まとわぬ男女の一隊が踊り狂う

それを観る人々は 池の酒を飲み 林の肉をむさぼる

その狂態を眺めながら 紂王の膝にしなだれかかった姐己がほほえむ

このような狂宴が 百二十日もの間昼夜を問わず続けられた

これに反発した家臣や民衆を 火で炙って処刑するなど

残忍な行為も行われ 暴君淫主の名を欲しいままにしたが

周の武王の革命の前に あえなく消え去る運命となった

 

現在「酒池肉林」と言えば 酒と女性のイメージであるが

古代の中国は神権政治国家であり 一連の伝説は誇大で実質は祭事である

肉を懸ける行為は 神への生贄を捧げることであり

古代中国では 王が天を祀る際に生贄を捧げ

家臣と その肉を分け合うことが行われていた

また裸の女性は 神をも魅了するとして

日本の神話でも アマテラスを天岩戸から出すために

アメノウズメが 裸体で踊ったと伝えられており

「酒池肉林」の宴とは 大規模な祭事であったものと思われ

「酒池肉林」に溺れると 国を滅ぼすという戒めの言葉となったと推測される

2008/9/21 J/N

2008/9/14 日曜日

いい漢字『取』取捨選択

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 19:59:56

『取』は会意文字で 「耳」と「又」(ゆう)とに従う

耳を切取るを「かく耳(じ)」と言い 戦場で討ち取った敵の左耳を切取る意

そのかく数によって戦功を数え 凱旋のときには そのかくを廟に献ずる

転じて他国を侵すことをいい また妻を娶(めと)ることをいう

 

「取捨選択」(しゅしゃせんたく)の 「取捨」は取ることと捨てること

「選択」は条件に合ったもの より良いものを選び出すことであり

悪いもの 不要なものを捨て よいもの 必要なものを選ぶこと

 

現在自民党総裁選の真っ只中であるが 既に勝負あったかのような様相で

先ごろからマスコミが 福田首相から麻生氏への禅譲説を唱えていたが

ここへきて 各派閥の領主が麻生支持を表明し始めていることから

麻生総裁でなければ 選挙で大敗するとの思惑から

福田首相に因果を含めて 麻生氏への禅譲を迫ったものと推測される

その他の候補については 民主党のように無投票となると

国民の洗礼を受けていない 三人目の首相ということもあり

せめて総裁選なりと にぎやかにやって

選ばれた総裁であることを 演出しようとしていることが見え見えである

 

5人の総裁候補の主張する政策を比べても そんなに大きくは変わらないことから

小泉氏が打上げた構造改革も道半ばで 安倍・福田・麻生と三人もの首相交代で

政治問題が山積する中 政治的空白を作った責任は重く

国民も自民党に対して 厳しい審判を下すものと予想される

しかし 一方で民主党にも参議院の多数の数を背景として

ろくろく審議もせず 時間切れで見なし否決となった議案も多く

民主党の具体的な政策は はなはだ不透明であることから

自民党が 大きく議席を減らすことは間違いないが 

一方的に 民主党だけで過半数を大きく上回ることにはならないものと思われる

そのことから 総選挙前から当選後まで政界再編の嵐が吹き荒れることが予想され

自民党と民主党が入り乱れて 新党の結成や連立など

想像を絶する事態が もうすぐ始まるものと思われる

現在の日本は政党政治であり 衆議院で過半数を制した党から首相が選出される

民主党が優位であることは間違いないが 政界再編が加速すると

単独では過半数を確保できない可能性も有り 連立政権となる場合も想定される

過去にも 共産党を除く野党全体が連立を組んだり

自民党と社会党とが 連立を組んだこともあることから

連立政権の可能性は 否定できない確率である

 

衆議院の解散総選挙は 10月中にも行われる予定であるが

今回の選挙は 過去のような単なる政権奪取であるだけでなく

問題が山積する現状に対して 誰がどの党が真剣に取組むかに対して

有権者が審判を下す選挙であり 年金などに見られる

役人や官僚の不正に対して どのように対応するかが問われている

消費税の問題も いずれは避けて通れない問題であるが

今は 個別の問題に対して いかに議論をしてまとめ実行するかが課題であり

それが出来る人や 党を取捨選択する選挙である

小泉首相が郵政民営化を問う選挙を行い 通常議席数以上に当選した議員がいる

いわゆる小泉チルドレンと呼ばれ人達である 巷間伝えられるところでは

自民党からすら公認されず 無所属で出馬せざるを得ない議院が多くいるそうで

このことからも 自民党の劣勢は容易に想像できる

参議院での野党の優勢は 当分続くことが確定していることから

仮に自民党が野党となったとしても 与党である民主党中心の勢力と

真摯に議論を挑み 国民のための政治を行うとすれば

いよいよ二大政党も現実のものとなり 憲法改正などの重要案件を

国会全体で取組める日も そう遠くはないように思われる

その意味で 今回の選挙は選挙民が試される選挙でもある

2008/9/14 J/N

 

2008/9/3 水曜日

いい漢字『主』主客転倒

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 21:10:10

『主』は象形文字であり 灯火の火玉の形

上部の小点が火主の形 下部は鐙(あぶらざら)の形である

以上 平凡社刊 白川静著 「字統」より

 

「主客転倒」(しゅかくてんとう)とは 主人と客とが入れ替わることから

物事の順序や軽重 人の立場や権限などが逆転すること

重要な事柄と どうでもよい事柄が逆になることを言う

 

一昨日の夜 TVを見ていたら突然見慣れた福田首相の顔

何の番組かと思ったら 辞任会見である

最初は冗談かと思っていたら どうやら本当の話で

記者の質問に 「私は自分の事が客観的に分かる」ときた

前安陪首相も一年足らず 福田首相はさらに短い

首相の持つ解散権を行使するどころか 民主党がイジメルからとは情けない

新聞では 公明党にイジメられたからとの論調

そもそも小泉首相の時の郵政民営化総選挙で 地滑り的大勝利を納めた当たりから

議論を尽くさず数を頼んで 何でも法案を通す独壇場が続き

一昨年の参議院選挙で 与野党が逆転してからは今度は民主党の審議拒否

議会制民主主義は 絶えてしまったと言っても過言ではない

現在の憲法下では 日銀総裁人事など一部を除き

衆議院の議決優先があるため 参議院で否決されても

再度衆議院で 議席数の2/3以上の賛成で何でも決まってしまう

自民党は議論を尽くさず この仕組みを何度も利用して

強引に 色々なことを決めてしまった

一方参議院と言えば 本来良識の府と言われたが

民主党は自らの政策を示すことはなく審議拒否で 議員歳費ドロボーばかりでは

与党も野党も 議員バッチを返上すべきであろう

 

次の首相は誰がなるかと マスコミははやしたてるが

取りあえず 自民党の首相が誰になったとしても大して変わらず

大方の予想の麻生首相になったとしても 国民は冷ややかであろう

年金や医療保険など 重要な課題は何一つ解決されず

政権獲りに明け暮れる 与野党にへきへきしているのが実態である

衆議院の年内解散総選挙が 現実味を帯びて来ているが

仮に衆議院で 民主党が過半数を取ったとしても

もともと民主党自体が 右から左までの寄せ集め連立政権であり

スンナリと民主党が 参議院と衆議院の過半数を占めるとは考えにくい

衆議院で民主党が過半数を獲った場合 今度は政界再編成の嵐が待っている

もっと言えば 現在の憲法で衆議院の過半数を制した政党の長を首相にするのでなく

憲法を改正して 首相公選制か大統領制とすべきである

また 参議院と衆議院の二院制も見直す時期にきており

一院制とするのが ネジレがなく政治がスピードよく展開できる

ただし 誤った方向に走る場合も早いので

米国のように 首相または大統領に拒否権を持たせるべきである

さてここで良く考えてみると 首相が誰になっても政治はほとんど変わらない

変わらなければならないのは 国会議員の議論する姿勢であり

政権をどこが獲り 誰が大臣になるかはどうでも良いことなのに

現在の政治情勢は まさに「主客転倒」である

今回の衆議院選挙では 政党を選ぶのではなく

人物を選ぶように心がけて その結果がどこかの党を優勢にするというような

政党本位から人本位へ 選挙の基準を変えない限り政治の不在は永久に続く 

憲法の改正には 全国会議員の2/3以上の賛成が必要であり

現在の政権獲りだけの政党政治では 政治の復活は程遠い

2008/9/3 J/N

2008/9/1 月曜日

いい漢字『秋』秋霜烈日

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 21:32:37

『秋』は会意文字であり 正字は「龝」(しゅう)に作り

「禾」(か)と【「龝」から「禾」を除いた字】[亀](き)と「火」に従う

[亀]の形に写した字は 虫害をなすズイムシとハクイムシの形で

それを火で焼く形である

以上 平凡社刊 白川静著 「字統」より

 

「秋霜烈日」(しゅうそうれつじつ)の 「秋霜」は秋の霜

「烈日」は真夏の太陽 どちらも植物にとって容赦なく

厳しいものであることから 刑罰・志操・規律などが

きわめて厳格であることの例え

 

「秋霜烈日」とは 日本の検察官記章(バッジ)のデザインに対する呼称であり

バッジそのものを指す場合がある 検察官記章は1950年に「旭日と菊の花弁と花」を

あしらったものとして制定された このデザインは四方八方に広がる

霜と日差しのようにも見えるため 「秋霜烈日のバッチ」「秋霜烈日章」などとして呼ばれる

秋の冷たい霜や夏の厳しい日差しのような 気候の厳しさの意味から

刑罰・権威などが極めて厳しく また厳(おごそ)かであることの例えが

検事の職務と その理想像をよく表しており

刑罰の厳しさの例えとしても使われる

 

検察官とは 日本法上 検察すなわち刑事訴訟における捜査及び訴追

裁判の執行の監督等をその職分とする 独任性の官庁

または その刑事訴訟法上の地位をいう

検察庁は検察官の事務を統括する官署にすぎず 行政組織上の検察官は

建前上一人一人が独任性の官庁として 単独で公訴を提起し

公判を維持する権限を有する 三権のうち行政権に属する官庁であるが

国民の権利保持の観点から 準司法機関とも呼ばれ身分証票はなく 

検察官徽章(バッチ)を使用し 裏面には保持者のIDと所属検察庁が刻まれている

検察官とは 職階制上の官名である検事総長 次長検事 検事長 検事 副検事

職名である 検事正 次席検事 上席検察官などの総称である

 

検察官は 裁判官や弁護士と同様 原則として法科大学院課程を修了し

新司法試験に合格したもの もしくは旧司法試験に合格した者で

最高裁判所司法研修所における 司法修習を終えた者が

検事として採用され この者が検察官となる

この他に検察事務官や 警察官や皇居護衛官 海上保安官 自衛隊警務官を

一定年数経験した者が 考試を経て採用される副検事等から

更に考試を経て検事となり 検察官となる者や

3年以上法律学を研究する大学院が 設置されている大学における

法律学の教授 准教授であった者などから採用されることもある

また副検事が考試を経て検事になった後 検察官の職にあった期間が

通算して5年以上となる場合は 弁護士となる資格を得る

 

もうすぐ裁判員制度がスタートすると 被害者側に立ち被告を有罪に導く検察官と

被告側に立って無罪を求める弁護士との間で 事実関係だけでなく

その奥にある事情などを考慮して より的確な判断が求められることになる

検察官というと TVドラマなどの影響もあって常にクールなイメージであるが

一人ひとりが独立して 起訴するか不起訴かの判断をしなければならず

自分自身を「秋霜烈日」の厳しさで 常に見続けることが求められる

過酷な立場であることは 誰しもが納得するところであろう

2008/9/1 J/N

 

 

2008/8/19 火曜日

いい漢字『周』周章狼狽

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 4:33:35

『周』は会意文字であり 「方形の盾」と「口」とに従う

『周』は方形の盾に 文様のある形

以上 平凡社刊 白川静著 「字統」より

 

「周章狼狽」(しゅうしょうろうばい)の「周章」「狼狽」はともにあわてる意

「狼」「狽」はともにオオカミの一種で 伝説上の獣とされる

狼は前足が長くて後足が短く 狽は前足が短くて後足が長い

狽が狼の後ろに乗るようにして 二頭一緒に行動し

離れると倒れてしまうことから あわてふためく意となり

予期しない事態に遭遇し あわてふためいてうろたえるさまを言う

 

今でも思い出す 子供の頃の出来事がある

おそらく 小学2 ・3年生の頃のことである

高度成長が始まる前で 大人の日当が100円くらいだった

市内の小学校対抗ソフトボールの 試合の応援に行くことになり

船で約1時間かかる 市の中心の町まで行くために

貸切のポンポン船に 渡し板で乗込もうとした時

船が揺れたその瞬間 ズボンのポケットに入れていた50円玉が

ポチャリと 海中に落ちてしまった

この50円がなければ 市内に行っても小遣いがなく

ただ 応援して帰るだけになってしまう

子供ながらに「周章狼狽」し 海の中に足から入り

足の指先で50円玉を挟んで拾い上げようとしたが 失敗し

たまたま海底が潟だったこともあり 海水は一瞬にして濁り

どこに落ちたのか 全く分からなくなってしまった

船の出発の時間となったが ズボンもずぶぬれ状態であり

とにかく残ることを決め 船は出発して行った

それから何度か足で海底を掻き回したが 余計に水は濁り

ついに発見することはできず 泣きながら家に帰った

 

帰って母に事情を話すと 体を洗わせ着替えさせたあと

バス代と別に100円をくれ 2時間くらい遅れてバスで町へ着き

なんとか試合の応援に間に合い 応援をしたあと

友達とオモチャ屋へ行き クジを引いたりし

駄菓子を買い食いし みやげのパンを買うと100円はなくなった

家に帰ってバンを母に渡すと 私に食べろと渡してくれたが

子供ながらにも遠慮して 結局半分に分けて食べたことを覚えている

後日潮が引いてから 付近を随分捜したが結局見つからず

当日の船に乗っていて 落としたことを知っていた誰かが

拾ってしまったのだと 同級生を疑う嫌な子供であった

 

大人になってからは お金を落とすことはなくなった

今でも子供の頃のことがあるのか 財布だけはしっかりしたものを持ち

大体のものを財布に入れて 持ち歩いている

ポケットは大きく膨らみ ズボンのポケットが破れやすいと叱られるが

慣れてしまうと ポケットが膨らんでいないとかえって不安になる

それでも「周章狼狽」することはある 主として乗り物についてで

仕事が押して 出発間際に駆け込み乗車や搭乗することがあるが

何より走るために疲れるし 同乗の人達に迷惑を掛ける

あとは高速道路の事故渋滞で 飛行機に乗遅れたり

台風で飛行機が欠航となり ギリギリで他の空港経由で帰ったこともある

沖縄は夏に台風シーズンを迎えるが 発生地に近いために

進行方向やスピードが分かりにくく 突然近づいたりするため

早め早めに決断することが重要である 滞在が一週間近くあり

台風情報も頻繁に聞いていたが 予定よりも一日早く接近することになり

予約を一日早い最終便に変更し 当日の朝も航空会社に運行を確認して

午前中は十分仕事出来ると判断し 午後から空港へ向かった

搭乗手続きをしようと 航空券を機械に挿入するが

機械が受け付けない カウンターに提示すると

台風接近のスピードが早いため 最終便は欠航になったという

実は沖縄←→名古屋間は一日三便しかなく

しかも 二便は午前中のために出発した後である

直接帰る手立てはない 沖縄に止まると最低でも2日間は足止めになる

なにか良い方法はないかと 色々考え

とにかく沖縄から出発する飛行機で 九州でもどこでも飛ぶことと考え

カウンターで探してもらうが 空港には観光客が殺到しパニック状態だ

係の女性は 台風時の路線変更は隣接空港のみであると説明し

名古屋空港の場合は 関西か東京の空港になると言う

しかし すでに満席状況でキャンセル待ちに長蛇の列である

その時閃いたのが 宮崎空港経由で名古屋へ飛ぶことである

宮崎便には 空席の表示が出ているし

宮崎には何度も行っており 宮崎→名古屋間の最終便時刻も知っていた

係は きまりを盾に変更は認められないと何度も説明するが

こちも粘った結果 特例としてOKしてもらった

やっと搭乗手続きを終えて 飛行機に乗込んだものの

10分経っても20分経っても なかなか飛び立たず

風雨は次第に激しくなり 降ろされる不安もよぎり

結局飛んだのは 30分遅れてからであった

その間に連絡バスは 何度も乗客を運び

結局満杯に近い形で 宮崎に向けて飛び立った

 

緊急事態が起こったときに 大切なのはあわてないことである

あわてると 一時的に思い出せなくなったり正常な判断が出来なくなり

二次災害を引起すことにもつながる TV番組で時間を切って回答を迫る

クイズ番組があり 回答者が簡単な問題に答えられないことがあるが

後で回答者に感想を聞くと 頭の中が真っ白になったと答えている

2008/8/19 J/N

2008/8/18 月曜日

いい漢字『終』終始一貫

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 7:56:31

『終』は形声文字であり 声符は「冬」(とう)

「冬」は古音『終』(しゅう) 糸の末端を結び止める形で

『終』の初文 のち秋冬の冬の専字となり 形声字の『終』が作られた

以上 平凡社刊 白川静著 「字統」より

 

「終始一貫」(しゅうしいっかん)の 「終始」は終わりと始め

または始めから終わりまで 「一貫」は貫き通す意であることから

態度や考え 主張などが最初から最後まで変わらないこと

 

始めたことを続けることは 口で言うほど簡単ではない

しかも 時代という変化の中で形を変えながら 

その基本となる考え方は 引き継いで行かなければならない

最近投資ファンドによる 企業の買収が日常化している

投資ファンドは 投資家から資金を集め短期間に利益を上げることが目的である

したがって その企業がそれまで培ってきた文化的な側面や

従業員や地域社会への貢献なども 全く意に介さない

もともと株式会社組織そのものが 株主の権利を経営者が代行する前提があり

株主こそが 会社の所有者であり意思決定権を持つとされている

ところが 世間には数百年も続く企業が存在するが

基本理念とでも言うべき 「家訓」のようなものがあり

規模も小さく 性急な拡大を良しとしない

大半が 株主と経営者が同一の場合が多く

ややもすると放漫経営となり 経営難に陥るケースもあるが

経営方針が永続することであることから 顧客や社員を大切にする

無論経営であるからには 黒字でなければならないが

性急な利益を求めたり 背伸びした拡大は行わない

そのような姿勢から 投資ファンドなどにとっても魅力も少なく

また多くが非公開の会社が多く 手を出すこともかなわない

 

デパ地下に行けば ほとんどの店に和菓子の「虎屋」が出店している

主力は羊羹で 現在の洋菓子ブームからは遠い位置にある

地方でも多くの羊羹屋が 廃業に追い込まれる中で

手堅い経営を続けている 先日ある雑誌に黒川社長の談話が載っていた

「ただ同じものを守り 同じことを続けていたのではやがて衰退していく

今の時代の皆様に美味しいと言っていただくために 変化しなければ伝統はない」

と語り 和菓子というジャンルの中で本物の素材と技術は継承しながらも

時代とともに味や仕様を変化させて行く 羊羹と言えば甘いというイメージが強いが

虎屋の羊羹は 甘さ控えめで素材の上質さが生かされている

甘さを強くすれば 素材の味は分かりにくくなるし

添加物を使用すれば大量生産が可能となり 食感なども改善できる

しかし 虎屋ではあくまで天然素材だけにこだわり

職人の技術で 食感や色などを再現している

お店も急激には増やさず 無理な拡大をしない

日本の風土に合った経営を目指し 伝統に変化と主張を織り交ぜている

 

今農業が難しいところに 差し掛かっている

もともと他産業に比べて生産性が低いところに 原油高や資源高が追い討ちをかける

日本全体より高齢化が進み 兼業農家も含めた農業者の年齢は70歳に近い

JAや地方自治体では Uターン組に将来を託すが

その数も少なく 年齢的にも高いことから若返りとは言いにくい

現在の日本農業は 多くを原油派生資材に依存している

冬場の暖房に使用するA重油は 5年前の3倍に上昇し

化学肥料なども 軒並み値上がりしているが

農産物価格は 低迷したままである

農産物のメーカーは 零細な農家であり

米国などのように 大規模農家が価格を決めるのではなく

未だに市場でセリによって決められるが 多くは大規模小売店の意向により

安値安定価格で取引され 生産者の悲鳴は消費者には届かない

ここ数年で多くの生産者がリタイアし 色々な野菜果物の出荷量が大幅に減少する

本来なら需給環境が変化すれば 価格は上昇するのだが

日本農業は無口であり 国民のコンセンサスを得ていないため

またぞろ輸入農産物が幅を利かし 日本から農業がなくなる可能性もある

日本の農業をどうするのか 国としての方針を決める時であるが

生産者の声は小さく 政治家も票として利用することが優先で

「終始一貫」した 農業政策が打ち出せないままでいる

残された時間はほとんどなく サッカーで言えばロスタイムを消化している状況だ

一日も早く 農業のための農業政策が打ち出されることを望む

2008/8/18 J/N

2008/8/17 日曜日

いい漢字『縦』縦横無尽

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 9:40:26

『縦』は形声文字であり 声符は「従」(じゅう)

「従」は二人相従う意で 縦列の意となる

地においては南北を『縦』 東西を横という

戦国時代に『縦』の六国が同盟して 秦にあたる政策を合従(縦)

西の秦に対して 東の六国が和協する政策を連衡(横)とよんだ

以上 平凡社刊 白川静著 「字統」より

 

「縦横無尽」(じゅうおうむじん)の 「縦横」は縦と横

「無尽」は尽きることがないの意から 四方八方に限りがない

何にも邪魔されず 思う存分に行動すること

のびのびとやりたい放題に 物事を行うことを言う

 

地球上のどこかの場所を 近いと思うか遠いと思うかについて

色々な捉え方がある 一般的には地図や地球儀で距離を確認して

現在自分のいる所からの 距離が遠くなればなるほど遠いと感じるが

ビジネスで移動する人の場合は 移動時間で考える

この場合 距離が同じでも利用出来る乗り物によって移動時間が異なるため

国内だと 飛行機<新幹線<在来線<車の順で移動時間が短く

私の場合は 出発空港が中部国際空港になるため

空港がない地域や あっても中部国際空港からの路線がないか

空港から遠い地域は 実感として遠く感じる

具体的には 東北・四国・山陰などに飛行機で行く場合 

羽田や伊丹からしか便が無いため 朝早い便に乗るためには 

前日に東京や大阪に移動する必要があり やはり遠く感じてしまう

距離的には遠いが 空港からレンタカーで移動できる

北海道や九州 沖縄などはあまり遠いとは感じない

特に九州の場合は 各県に空港があり

各空港間が 高速道路で結ばれているため

スケジュールを上手に組めば 一筆書きで移動することが可能で

飛行機とレンタカーでの移動は 景色も良く快適である

次に新幹線での移動であるが 当然東京や大阪は日帰り圏内であるが

東北や山陽地方だと 乗り継ぎの時間を含めると

4~5時間 東北の在来線乗り入れ新幹線だと

東京から4~5時間かかり 浜松からだと+2時間かかるため

もっとも遠い存在である 次に電車ではなく車での移動の場合だが

高速道路を一番長距離走るのが長野で 4~5時間かかる

東海道新幹線で東京へ出て 長野新幹線に乗り継いだ方が移動時間は短い

しかし 長野駅から近いところならよいが

松本や伊那方面だと 結局は車で移動することになる

 

国内で直線距離が遠く かつ移動時間がかかるのは

北海道や沖縄 九州や四国などの離島などだが仕事で行くことはない

距離が近くて移動時間がかかるのは やはり長野方面と

極めつけは紀伊半島の突端 クジラで有名な太地町あたりではないだろうか

和歌山経由で行っても5時間 名古屋から在来線を利用しても同じくらい

鳥羽までフェリーを利用しても その先は一般道で

どのようにしても 5時間程度はかかる

しかし 残された自然の景観は

移動距離が長ければ長いほど 多くの自然が残されており

半島や離島部 山間部などでは人があまり行かない分

手付かずの自然が 訪問者を迎えてくれる

 

第三の距離感というものがあることを 沖縄の人から教わった

日本列島は南西の端である与那国島から 北東の端である野付半島まで

直線距離にしておおよそ3,000km 飛行機で移動する時間だけでも

6時間を超え 移動時間でも最も長い区間であることに違いはない

ところが私達の距離感には もう一つの距離感がある

行ったことがあるところと 行ったことがないところの違いである

沖縄県の沖縄本島は 南部の喜屋武岬から北部の辺土岬まで130km

車で走ると高速約40分 一般道約1時間程度の合わせて1時間40分程度だが

南部の人たちは 北部地域を山原(ヤンバル)と呼び

北部の人たちは 南部地域を島尻(シマジリ)と呼び

九州の人から見た北海道 北海道の人から見た九州程度の距離感を持っている

どうやら実際の距離や 移動時間の問題ではなく

行ったことがあるかどうかと 行く頻度で感じ方が変わるらしい

沖縄本島に高速道路が出来たのは 確か海洋博の頃なので

それまで一般道で沖縄本島を一周すると 約6時間程度かかったそうで

その距離感が 現在でも残っているようである

日本は2005年から人口減少が始まり 全体的に人口が減少する中で

県庁所在地周辺に人口が集中し 山間部や離島などが過疎化する傾向がある

どうやら第三の距離感は 経験や利便性などから感じるようで

沖縄南部の人たちは 北部の山原よりも東京の方が近いと言う

沖縄県には 40年前から行っているが

与那国島や波照間島 南大東島や北大東島には行ったことがなく

飛行機便はあるようだが やはり遠いところのように感じるのは

行く可能性が少ないか 行くことがない場所を遠いと感じるのかも知れない

北京オリンピックには 世界中から人が集まっているが

多くの人が中国を訪れることで 世界中の人たちの中国との距離感が縮まり

もっと 自由に交流が出来るようになることを願っている

「縦横無尽」とは 実際の距離や移動時間だけでなく

心の中で 身近に感じることが出来ることを言うのではないだろうか

2008/8/17 J/N

 

2008/8/13 水曜日

いい漢字『遮』遮二無二

Filed under: 菜時記 — j.nagata @ 19:29:19

『遮』は形声文字であり 声符は「庶」(しょ)

『遮』は庶声の字であるが 古く庶・者の音が同じであるため互易することがあり

『遮』は 本来は者に従うて堵絶(とぜつ)を意味する

以上 平凡社刊 白川静著 「字統」より

 

「遮二無二」(しゃにむに)の 「遮二」は二を断ち切る(一つに集中する)

「無二」は 二がない(先のことを考えない)という意で

見通しもないまま ひたすら突き進むこと

一つのことを わき目もふらずにすることを言う

 

自宅では経済紙と地方紙の 二つの新聞をとっているが

そのどちらの朝刊一面にも 「オール一本[金]」の見出しが躍った

北京オリンピック柔道女子63kg級の 谷本歩実選手の快挙である

期待された「ヤワラちゃん」こと谷亮子選手が 準決勝で思わぬ判定負けを喫し

銅メダルとなったことで 重苦しい雰囲気になっていた柔道陣だったところに

谷本選手の金メダル それも予選から全て一本勝ちという快挙である

準決勝での谷選手の試合を スポーツニュースで見たが

対戦相手も逃げ回るばかりで 積極性のなさが目立ち

本来双方につけられるべきマイナス点が 谷選手だけにつけられたため

一本を取れなかった谷選手は 敗退する結果となってしまった

また谷本選手の決勝の試合も 何度もTVで流していたが

とにかく攻めて攻めてで まさに「遮二無二」といった感じである

優勝したあとの本人の談話も 「一本で勝てたことが何より嬉しい」

「柔道を目指す子供達に 一本勝ちの柔道を示せた」と語っていた

本来日本柔道は 体重別ではなく「柔よく剛を制す」の精神であったが

スポーツとして国際的な競技となる段階で 体重別とポイント制が取り入れられた

某TV局の北京駐在のレポーターが 柔道の選手に対して

「一本とれるとは限らないので ポイントを意識することが重要」と発言したが

日本柔道の監督は 「ポイントは一本勝ちを狙って行った結果である」と反論した

谷選手の判定負けと 谷本選手の金メダルとの間には

柔道に対する 根本的な考え方の違いがあったように思う

オリンピック三連覇の期待がかかる谷選手は やはり勝つことが優先であり

谷本選手は 一本勝ちにこだわった結果が金メダルとなった

柔道の試合を見ていると分かるが 一本をとられるのを恐れる試合は

お互いが逃げ回っているような印象が強く 見ていて面白くない

もちろん柔道は 相手の力を利用する技も多いため

やたら攻めれば良いものではないが やはり攻める姿勢は欠かせない

 

日本の外交姿勢にも 受身の姿勢が目立つ

特に対米関係については 核の傘に保護されている弱みから

米軍関係の支出は 驚くほど大盤振る舞いである

先日も 沖縄の米兵が民間アパートを借りる費用まで負担していると報道された

沖縄米軍がグァムへ移転する費用も 日本が負担することはあまり知らせない

田中角栄元首相が ロッキード疑獄に落とされたのも

米国と一線をひいて 中国と国交回復したことが原因とされているくらいで

日本の時の首相は 米国の忠実なしもべとなる人が多い

今ロシアとグルジアの間で 戦闘状態が続いているが

原因は石油のパイプライン問題と グルジアのNATO加盟問題のようで

ロシアは旧ソ連の国々に対して グルジアを見せしめにしようとしている

フランス大統領の仲介に対して サルコジ大統領は目的は達したと語り

戦闘は一時的に停止するものの グルジアとの話合いを拒否している

互いの主張が 真っ向からぶつかると戦争にまで発展することもあるが

意思表示をしないことは 相手の言い分を認めていることになる

中国と台湾の問題 北方領土に竹島 尖閣諸島の領有権問題

北朝鮮の工作船や密漁漁船の 日本領海侵犯に対する対応など

主権国家と呼べるのか首をかしげてしまう そうしておいて靖国参拝では

中国や韓国を刺激し 国家的戦没者追悼施設の建設については予算もない

日本的考えでは死者に鞭打たずであるが それでは外国に対しては通らない

WTOについても いつも相手の出方を待ってしか対応をせず

外国からは 後だしジャンケンのようにしか見えない

憲法改正の問題でも 9条堅持は分かるが

首相公選制や二院制については 議論を集めて対応すべきである

 

農業政策も然りである 農民票のみを意識した政策を続けた結果

米は余っているのに 自給率(カロリーベース)は40%を下回っている

世界に例を見ない 作らない(減反)ことに対して補助金を出している

農業の大規模化を叫ぶが 中山間地の多い地域では物理的に難しい

他産業従事者の1/3程度の所得で 農家の後継ぎを望むのは無理がある

農業に対するしっかりした政策と 国民のコンセサスがなければ

日本の農業は成立たないし 人口が減少し少子高齢化が進む中で

自民党だけでなく 民主党までもが助成金頼みの政策を提言しているが

補助金のバラマキが いつまでも許される訳もなく

しっかりとした農業政策 特に遊休農地の活用については

作らないことに助成するのでなく バイオエネルギー用作物など

作ることに対して 助成する方向へ改める必要がある

ヨーロッパや米国では 他産業との所得格差は少なく

昨今の バイオエタノール関係の農業者の所得水準は

むしろ他産業従事者よりも 高い水準であると報道されている

まずは日本の農業をどうするかについて 基本的な方針を立て

国民の意向を確認した上で 具体的政策を作成して

早急に実行しなければ 現在日本の農業者の平均年齢は

70歳に迫ろうとしており あと10年もすれば多くの農家が消えることになり

それこそ家庭菜園でしか 野菜を手にすることが出来なくなる日は近い

2008/8/13 J/N

 

  

 

 

 

 

 

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